3月11日14時46分に発生した東北・関東大震災は未曽有の大災害となってしまいました。
12日から13日にかけて朱鷺メッセにおいて開催が予定されていた最大のビッグイベント「にいがた酒の陣」も17時頃に急遽開催中止が決定されました。今年の酒の陣は、カラー印刷のチラシも用意し、酒の陣のチケット販売カウンターでご来場のお客様にも手渡しするよう用意するなど、気合を入れて準備をしてきたにもかかわらず突然の中止となってしまい、しばらくは虚脱感で抜け殻になってしまいました。ホームページへのアクセスも3月11日まで連日400件近くに上っていたのが、その後は50件前後で推移しており、ご予約のキャンセルも相次いでおります。
幸いにも新潟は今回の震災による直接被害はほとんどありません。東北各地に滞在中の中国人の方たちが6千人も新潟空港から帰国されました。ハルビンと上海行きの定期便だけでは間に合わず、臨時便が24便も運航されたとのことです。県内には、放射能汚染を心配し福島県などから避難してきた方たちが1万人にのぼります。平成16年10月の中越、同19年7月の中越沖の2度の大地震を経験した新潟県内の各市町村は、罹災者に対する援護のノウハウや施設を有しており、恩返しという意味もあって、精一杯のお世話をしております。
当社として今回の震災に遭われた方々、放射能被曝や計画停電などで間接的に被害を被った方たちにできることは何かと考え、取り敢えず船内に義捐金の募金箱を設置しました。お客様のご利用が激減していることもあって、土日の運航も4月2日まで減便することにしましたが、基本的にはいつも通りの運航を毎日行なっております。過去2回の中越、中越沖の時のことと重なり、またしてもとの思いもありますが、定期航路の灯を絶やさぬよう、運航を続けて参りますので、どうぞ今まで以上にご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
昨日行われた気仙沼中学校の卒業式で、卒業生総代が「このような試練に遭い、悔しい」と述べる一方、「天を恨まず、精一杯力を合わせて生きて行く」ときっぱり言っていました。 15歳の少年の言葉と思えない素晴らしい答辞であったと思います。きっとたくましく復興に向けて立ち上がってくれることでしょう。