11月4日に東京青山にある東京ウィメンズプラザホールで開催された掲題フォーラムにパネリストとして参加してきました。
新潟駅を6時28分に発車するMaxとき302号で東京駅に8時44分着。新橋で地下鉄銀座線(今は東京メトロと呼ぶのですね)に乗り換えて表参道下車。フォーラムが開会する15分前に会場に到着しました。9時半から17時までの長丁場、NPO日本水フォーラム事務局長の竹村公太郎氏(元建設省河川局長)の講演から始まり、午前中は山形最上川と京都保津川の事例報告、パネラー6人による伝統的川下りの国際観光化をテーマに第1部のパネルディスカッションと盛りだくさんのプログラムが続きます。
お昼は溝畑宏観光庁長官を囲んでお弁当を食べる予定になっていましたが、超多忙な長官のご到着が遅れ、長官は13時30分から「国際観光の振興と舟運への期待」と題して熱弁をふるわれました。外国人旅行者受入数で日本は2009年韓国にも抜かれアジアで8位、世界で33位に低迷しています。アジアで第一位は断トツで中国、59百万人の外国人観光客が中国を訪れており(世界でもフランス、米国、スペインに次いで4位) 中国に次ぐアジアの上位国は、マレーシア23百万人、香港17百万人、タイ14百万人、サウジアラビア10百万人、マカオ10百万人、韓国8百万人で日本は7百万人でした。ビジットジャパン事業を通じ、これを2013年に15百万人、2016年に20百万人、2019年に25百万人、最終的に2009年世界第6位の英国並みの30百万人にしようと政府は訪日外国人客数の増大に取り組んでいるわけです。
溝畑長官の後は、世界中の運河を旅してきた旅行作家の及川陽さんが海外の舟運観光についてお話しをされました。及川さんは私の出身高校=新潟県立新潟高等学校の先輩でもあります。さらに、隅田川の水上バスを運航する東京都観光汽船株式会社の酒井顧問、大阪水上バス株式会社の山田社長の事例報告と続き、ようやく私の出番であるパネルディスカッション第2部「都市の観光舟運の展望」が30分遅れで始まりました。パネリストは、隅田川の酒井顧問、大阪の山田社長、広島のアクアネットの岡野専務に東京で125年以上も前から屋形船を運航する船宿三浦屋の新倉社長とJTB首都圏ビジネス開発推進室の鹿野室長6名です。予定時間は1時間10分ですが、半分近くの時間をいただき、信濃川ウォーターシャトルの沿革と業績の推移、経営課題などについてPowerPointを使い、お話しをさせていただきました。結局終了時刻は予定の17時を大幅に超過し17時45分頃に日本河川協会の松田芳夫副会長の総括で閉会となりました。
久しぶりに全国の河川舟運関係者が全員集合したという感じで各地の取り組みは大変参考になりました。私にとっても2002年8月に大阪で開催された全国舟運サミット以来の全国規模の舟運フォーラム参加でした。政治の混迷や厳しい経済情勢のため、弊社も含め各地の運航事業者もいろいろと苦労していることを直接お話しを聞くことができました。日本の河川舟運の復興は都市の再生と活性化にとって有効であり、もっと努力を重ねて行かなくてはとの思いを強くしました。
社長 栗原記